「読書会 翌檜」

 富士銀行広島支店に昭和四三年に入行し、新入行員としての修業が始まったが、昭和四二年入行のFirst会と四三年入行のひとみ会のメンバーが、昭和四三年五月に喫茶店・紅蜂で集まり、読書会を結成することとなった。

最初の読書会は六月の某日で、場所は喫茶・紅蜂で開催された。以降読んだ本は、下記の通りである。なお場所は第六回より喫茶・琥珀に変わった。

  昭和四三年六月   『愛の妖精』     ジョルジュ・サンド

       七月   『愛と死との戯れ』  ロマン・ローラン

       九月   『田園交響楽』    アンドレ・ジイド

       一〇月  『星の王子さま』   サン=テグジュペリ

  昭和四四年一月   『草の花』      福永 武彦

       二月   『宣言』              有島 武郎

       三月   『虹いくたび』    川端 康成

       四月   『青春論』            亀井 勝一郎

       五月   『光あるうち光の中を歩め』   トルストイ

       七月   『出家とその弟子』  倉田 百三

       八月   『あすなろ物語』   井上 靖

       一〇月  『新しき糧』     アンドレ・ジイド

 

 「翌檜」ノートに記載してあるのは、ここまでである。この辺りで当読書会は自然消滅したのかもしれない。しかし銀行に入ってもまだ半分学生気分が抜けないでいたような気がする。

小石川後楽園の枝垂れ桜


コメント

  1. 貴君の読書志向は社会人生活スタート後も不変、ということでしょうか。

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  2. 社会人になってから、広島支店、大阪外事、ニューヨーク支店ではそれほど読書をしていません。帰ってきてから本店営業部でS44年入行の白岩君の読書量を聴いてショックを受け、それからまた読書をするようになりました。ただ最近はずっと読書ノートの整理や読書遍歴の文章化をしていますので、読書量は急激に減少しています。

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