「紐育での読書」
ニューヨークでは、読書と言えば「ドイツ・グラモフォンのレコード」に書いた下記の書物以外はほとんど読んでいないのは、今振りかえれば恐ろしく勉強不足であった。二〇代後半から三〇代前半における六年の貴重な期間を、教養を身に着ける重要な手段の一つである読書を放擲したままで、徒爾に歳月を過ごしたこととなった。
『名曲をたずねて』上・下巻 神保璟一郎 『ピアノ名曲名盤一〇〇』 諸井誠
『音楽を愛する友へ』 EDWIN FISCHER
佐野利勝訳
『主題と変奏』 吉田秀和
『一枚のレコード』 吉田秀和 『音楽巡礼』 五味康祐
マンハッタン街並
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