「橋を架ける」 美智子上皇后 1

 本についての文章と言えば、美智子皇后(当時)の「子供の本を通しての平和-子供時代の読書の思い出」という有名な講演がある。この講演は第二六回IBBYニューデリー大会(一九九八年)の基調講演であり、その中で美智子上皇后は次のように語っておられる。

生まれて以来,人は自分と周囲との間に,一つ一つ橋をかけ,人とも,物ともつながりを深め,それを自分の世界として生きています。この橋がかからなかったり,かけても橋としての機能を果たさなかったり,時として橋をかける意志を失った時,人は孤立し,平和を失います。この橋は外に向かうだけでなく,内にも向かい,自分と自分自身との間にも絶えずかけ続けられ,本当の自分を発見し,自己の確立をうながしていくように思います。」

 

足立美術館

コメント

このブログの人気の投稿

『かくれ里』 白洲正子 「神子の山桜」

「愛と感謝とで」(ノートの一つ目)

「洋画 キリスト教関連」