「ダルマ・グループ」
修道中学校では三年間を通して、三組の同じクラス・メイトと一緒であった。高校に上がるとクラスは毎年変わったが、受験コースにより授業はバラバラで受けたのであまり同クラスという感覚はなかった。 中学一年生の時に卓球部に入部したが、中学・高校を通して卓球台が二台しかなく、特に一年生はランニングと素振りばかりやらされたので面白くなく、辞めて書道部に入った。しかし卓球そのものは好きであったので、クラス対抗のメンバーとして卓球場で練習したが、幟町カトリック教会では無料で卓球台を使えることを兄より聞いて、教会を訪れた。一緒に行ったのは席順も近く自転車通学の O 君、 K 君、 S 君達だったと記憶している。卓球台の小部屋がありそこで練習をした後、司祭館で神父に挨拶をした。スペイン人の S 神父から卓球台を使ってよいこと、友人を一〇名くらい連れてくれば、英語を教えてあげることなどの話があり、自転車で通学している友人に声掛けをして、学校の終了後は、幟町教会に自転車を連ねてよく遊びに行くようになった。これがカトリック教会やその付属の聖母幼稚園の人達との邂逅の契機となったのである。 教会に遊びに行くメンバーもほぼ固まり、他の学校のメンバーも入れてグループ名をダルマ・グループと名付けた。教会のグループに仏教の達磨大師の名前を冠するのもおかしな話であるが、「七転び八起きの精神」を尊んで命名されたのであった。 縮景園(泉邸)