『いつかある日』 ロジェ・デュプラ


 大学生時代に友人から教えてもらった歌で、『いつかある日』という歌がある。その原詞はロジェ・デュプラで、最初に覚えたのは深田久弥の訳詞で作曲は西前四郎の歌である。それから長い間この山男の歌を忘れていたが、一、二年前に中学、高校、大学と同窓同期で、大学ではサッカー部のキャプテンをしていたK君から、この歌は私から教えてもらったという思い出話を聞き、再度ユーチューブで聞いてみた。すると同じ歌が違う訳詞、作曲であることが分かり、こちらの方が情緒深いものと感じるようになり、今では深田久弥の訳詞、補訳詞と作曲が南郷孝の方を主としてユーチューブで聞いている。

 その最初の歌詞、補訳詞そして原詞は下記の通りである。

 

(深田久弥の訳詞で作曲は西前四郎の歌)

1 いつかある日 山で死んだら
  古い山の友よ 伝えてくれ

2 母親には 安らかだったと
  男らしく死んだと 父親には

3 伝えてくれ いとしい妻に
  俺が帰らなくても 生きて行けと

4 息子達に 俺の踏みあとが
  故郷(ふるさと)の岩山に 残っていると

5 友よ山に 小さなケルンを
  積んで墓にしてくれ ピッケル立てて

6 俺のケルン 美しいフェイスに
  朝の陽が輝く 広いテラス

7 友に贈る 俺のハンマー
  ピトンの歌声を 聞かせてくれ

(深田久弥の訳詞、補訳詞と作曲が南郷孝)

1 いつかある日 山で死んだら
  古い山の友よ 伝えておくれ

2 母親には 安らかだったと
  男らしく死んだと 父親には

3 いくら聞いても ただそれだけを

  どうか友よ 伝えておくれ

4 伝えてくれ いとしい妻に
  俺が帰らなくても 生きて行けと

5 息子達に 俺の踏みあとが
  故郷(こきょう)の岩山に 残っていると

6 どんな時にも お前たちを

  忘れたことは 決してないと

7 友よ 山に 小さなケルンを
  積んで墓にしてくれ ピッケル立てて

8 俺のケルン 美しいフェイスに

  朝の陽が輝く 広いテラス

9 赤く染まった 俺の墓を

  踏んで友よ 登っておくれ

 

(原詞、訳詞者不明)




コメント

  1. しっとりした心に響く素敵な曲ですね!

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  2. 学生時代の友人が山男で、彼が同行した仲間が高3で山で遭難して亡くなったという話がありました。この歌はまだ生きているその友人から教えてもらったので、それなりの思いがあります。

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