「文芸の師匠」

 高校三年生のクリスマスに幟町カトリック教会付属の聖母幼稚園のクリスマス会を、ダルマ・グループでお手伝いしたことがあった、幼稚園の窓のデコレーションをしたり、その時だったかどうかは定かではないが手品を少し習って、道具も借りて幼稚園生や父兄たちに見せたりしたこともある。

そうしてM先生のお宅へダルマ・グループや、後はいしころ会と合同した十六夜会で遊びに行くようになった。M先生からは、最初に『石川啄木詩集』を借りて、気に入った短歌をノートに書いて暗唱をしたりしていた。それ以外にも色々な文学作品をそのご紹介頂いている。音楽に関しては最初に頂いたのがクライスラーの『愛の喜び、愛の悲しみ』のドーナツ盤レコードである。それからクリストフ・エッシェンバッハの『ピアノ・ソナタ集』のLP版も頂いた。エッシェンバッハはのちに富士銀行のニューヨーク支店に転勤となって、リンカーン・センターでの「Mostly Mozart」でその生演奏を聴いている。それから絵画ではフランスの象徴主義の画家、ギュスターブ・モローを教えて頂いた。初めて接した西洋の画家の画集であった。



足立美術館(安来市)


コメント

このブログの人気の投稿

『かくれ里』 白洲正子 「神子の山桜」

「一九六八年から一九七三年の間の読書」

「愛と感謝とで」(ノートの一つ目)